書籍・雑誌

2009年7月17日 (金)

北村薫 直木賞受賞!

ということで、めでたい。
奇遇にも昨日まで「ひとがた流し」を読んでいたので
ちょっと驚いています。

賞をとったか、とっていないかで
作家や作品の価値が変わるものではありませんが、
そうはいってもめでたい。

これで一般的な知名度が上がって、
あのステキな作品群が、さらに多くの人に読まれる
と考えると嬉しくなってくるのです。

受賞した「ベッキーさんシリーズ」も好きですけど、
オレが好きなのは、月並みですが
「円紫さんシリーズ」と「時の三部作」。
特に「夜の蝉」と「ターン」はもう大好き。
主人公がまっすぐ健気で可愛くてまぶしくて。

リンクを張ろうとamazonに行ってみたら
受賞作「鷺と雪」は品切れになっていました。
さっそく受賞効果が。


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2009年6月 5日 (金)

スペース/加納朋子

やべやべ。
泣きそうになってしまった。
電車の中なのに。

加納朋子の小説「スペース」。
いちおう推理小説ですが、
推理小説らしいトリックとか謎解きを
期待して読むと肩透かしをくらいます。

ストーリーに感動したというよりは
弱い人への優しさに満ちた文章に感動。
心が弱っているときに読むと沁みます。

そういえば以前「ガラスの麒麟」も
出張の新幹線の中で読んで
あやうく泣きそうになったんだよな。
やべやべ。

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2009年5月22日 (金)

秋期限定栗きんとん事件/米澤穂信

推理が大好きな小鳩君と、復讐が大好きな小佐内さん。
そんな自分が嫌で、小市民になろうとするけれど
ついつい事件に首を突っ込んでしまう。

という設定の青春ミステリ・シリーズ第三作。
楽しく読めながらも、甘酸っぱ苦い痛みもあり。

この痛みもまた青春。くうっ。

今回は特に小佐内さんが最高。
最後のセリフがまた・・・いい!
おそるべし童顔の狼。


リンクを張るためAmazonにアクセスして
ついでにレビューを読んでみたら、
・・・賛否両論。

・・・まあ確かに今回の小佐内さんはひどい。

二人とも、普通はいないタイプの人間だし、
一般的な人間性の観点でいえば、問題のある人。
当然作者はわかっているから、ある登場人物に
「最低だったよ」と言わせたのでしょう。

彼らに傷つけられた人の痛みに目が行きがちですが、
そうしてしまう彼らもきっと痛い。

そういう二人のキャラクターを知った上で読まないと
「不愉快な登場人物が不愉快な言動をとる小説」
と感じてしまうかもしれません。

というわけで、いきなりこの本からじゃなくて、
「春期限定いちごタルト事件」
「夏期限定トロピカルパフェ事件」
の順に読んだ方がいいかも。

あと、登場人物の誰にも感情移入せず、
第三者の視点で読んだほうがいいかも。

(読者が感情移入しやすいタイプの登場人物が
ひとりいますが、たぶん作者の罠です。要注意!)

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2008年9月14日 (日)

リアル鬼ごっこ

小説「リアル鬼ごっこ」を読んだときは衝撃でした。
全体に漂う不穏なムード。
なんとも落ち着かない感じ。
不協和音のBGMがずっと鳴っているような・・・

・・・不協和音?

じっくり読んでみて気がついたのです。
「ああそうか、文章が下手なだけだ」と。

まず、文章の視点が定まっていない。
そして、文法や言葉の使い方の間違い、
誤字脱字、矛盾など、あるわあるわ。

最高なのは一番最後の文章。
「王子以外を除く佐藤姓は・・・」

「以外を除く」って? 二重否定。
もしかして、ここまでの文章はすべて
壮大な叙述トリックだったのか?
とか思ってしまいましたよ。
もちろんそんなことはなくて単なる間違い。
せめて最後の文章くらいちゃんとしようよ。

仕事柄、文章の校正は得意なオレ。
間違い箇所に赤ペンでチェックを入れまくって、
数えてみると629箇所ありました。
1ページあたり、なんと1.9箇所。
こりゃひどい。

※単行本初版の場合です。
 文庫版は全面的に書き直されているので
 間違いはないけれど別に面白くもない。

鬼ごっこのルールも穴だらけ。
これで全国の佐藤さんを全員捕らえるなんて
絶対に無理だろう。
リアリティも何もない。

なんでこんな本が出版されているのか?

自費出版だと後で知った。そういうことか。
思いつきのアイデアを深く練ることもせず、
勢いだけで書き上げて、ちゃんと校正もせず
そのまま出版しちゃったんだね。
自費出版だと止める人いないもんね。

でもこの本、売れたからなあ。
世の中、何が売れるかわからないもんだねえ。


で、その「リアル鬼ごっこ」の映画版DVD。
かなりのアレンジが加えられているとのことで、
あのひどい小説をどう料理したのか。

おお? 予想していたより面白いぞ。

鬼ごっこのルールを若干変更するとともに、
SF的な設定を加え、そちらをメインにすることで
鬼ごっこ自体の比重を下げて重心をずらした。
なるほど。上手いな。
これなら鬼ごっこルールの不備もあまり気にならない。

監督は映画化を持ちかけられて困ったんじゃないかと。
で、なんとか話をまとめるために工夫したんじゃないかと。

うん。頑張ったね。いい仕事。


↑原作を読むなら絶対に改定前の単行本がオススメ。
 赤ペン片手に間違いチェックしながら読むと楽しいです。

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2008年7月30日 (水)

4-2-3-1 サッカーを戦術から理解する/杉山茂樹

サッカーの勝敗を決める要因は
もちろん様々なのですが、その中で
「布陣」
つまりプレーヤーの配置の仕方に
焦点を絞って解説・分析した本です。

内容を超大雑把に要約すると、

◎「サイド重視の攻撃的布陣」が
 現在の世界的な潮流である。

◎その流れから、「4-2-3-1」の布陣を
 採用するチームが多くなっている。

◎それなのに、日本代表の布陣は、
 トルシエ以来の「3-4-1-2」や、
 ジーコが多用した「4-2-2-2」が多い。

◎どちらもサイドが手薄になるので
 「4-2-3-1」との相性が非常に悪い。
 相手のウイングが高い位置に張っていると
 DFはオーバーラップをかけることができない。
 「3-4-1-2」は事実上「5-2-1-2」になってしまい
 攻撃力が大幅に低下する。

なるほどねえ。

しかし、反町監督の北京代表は、
近頃「4-2-3-1」を採用している模様。
先日のオーストラリア戦で勝利し、
今日のアルゼンチン戦は負けたとはいえ
良い勝負をしていたことを考えると
一理あるのかも。

しかし、こういう見方を覚えると、
テレビ中継が物足りなく感じます。

「もっとピッチ全体を映せ!」と思ってしまう。

スタジアムに行くしかないのかな。
マルチアングルで選べるようにならないかな。

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2008年7月 4日 (金)

冷たい校舎の時は止まる/辻村深月

小説「冷たい校舎の時は止まる/辻村深月」。
何にも予備知識なく読み始めた。

・・・登場人物は8人の高校生。
雪の日に登校したら他には誰もいない。
そのうち、自分たちが誰かの精神世界に
閉じ込められていることがわかる・・・

あらら?ミステリだと思い込んでたよ。
ホラーだったのですね。

でも、設定はホラーとはいえ、
ストーリーは「誰が?何のために?」
という謎解きなので、ミステリとして読めます。

文庫本2巻で約1,200ページの大作。
しかし、なかなか謎解きが進まない。
しかも、謎解きに直接関係なさそうな
登場人物それぞれの過去のエピソードが
はさみこまれたりして・・・

ちょっとイライラしてきた。
過去のエピソードは飛ばし読みしようかな
と思いつつもガマンして読み続けていたら、
終盤、

そう・いう・こと・だっ・たの・かー!

作者の企みに気がついて愕然&歓喜。
ヤラレタ感が楽しい。
イライラしてすまん。計算だったのだね。

そんなわけで、この本を読み始めたら
途中を飛ばしたり集中を切らしたりせず
じっくり取り組むことをオススメしますよ。

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2008年6月14日 (土)

夜市/恒川光太郎

書店で見かけて、何故だか惹かれたので
読んでみたのです。
「夜市/恒川光太郎」

すばらしい。

角川ホラー文庫でもあり、分類上は
ホラーということになるでしょうか。
確かに不気味なシーンもありますが、
それより美しさのほうが勝る。
感動的なストーリーです。

文体もいい。
ホラーにありがちな大仰さがなくて
淡々と静かな味わい。
それが異界の雰囲気を作り出している。

いいですねこの作家。
おすすめ。

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2008年5月 9日 (金)

葉桜の季節に君を想うということ/歌野晶午

タイトルがどうも・・・で敬遠していたこの小説。
しかし最近、近所の書店で山積みにされて
手書きのオススメPOPが付けられていたので
それならば と読んでみました。

この書店のオススメは当たりが多いので
信頼しているのです。

・・・・・・・・・・

終盤、
主人公のなんということのない一言。
それがオレの脳内の小説世界を大きく揺るがす。

え?え?ええええええ?

序盤に戻って読み返してみる。
なるほど。
この表現が原因か・・・

やられた。
気持ちよく騙された。

確かにこの本はオススメしたくなるね。



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2008年3月 4日 (火)

またもや一致

先ほど、堀江由衣オフィシャルサイトに行くと
「今月のほっちゃん」が更新されていて、最近読んだ本に
「扉は閉ざされたまま/石持浅海を読み始めたところ」
と書いてありました。

おー!偶然ですがまた一致。
オレもそれ読み始めたところなのです。

ミステリを文庫新刊で読むことが多いようですね。
面白い本を探し当てる嗅覚にも優れているとみた。

ちなみにオレが好きな石持浅海作品は
「アイルランドの薔薇」と「水の迷宮」。
ミステリなのにほんのりと感動作ですよ。


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2008年2月28日 (木)

少女には向かない職業/桜庭一樹

堀江由衣オフィシャルホームページに
「今月のほっちゃん」というコーナーがあって、
そこに、最近読んだ本として
「少女には向かない職業/桜庭一樹」
が挙げられていました。

おう!ほっちゃんも読みましたかアレ。
実はほっちゃんとオレは読書傾向が似ている。
そんな些細なことも嬉しいファン心理。

さて「少女には向かない職業」。
いちおうミステリー小説ではありますが、
青春小説として読んだほうが良い。
中学生女子の痛々しいお話です。

登場人物はゲームヲタとゴスロリ。
超然としてマイペースなように見えて、
女子中学生がそんなに強い筈がない。
そのギャップが痛々しくて。

通勤電車の中で読んでいて、
思わずこみ上げる瞬間があり、
必死にこらえるオレだったりしましたよ。

そんな桜庭一樹氏。
直木賞を受賞したのですね。
おめでとうございます。

で、実は女性であることを始めて知りました。
なるほど。男性にしては、中学生女子の心境が
あまりにもリアルだなとは思っていたのですよ。


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2008年1月25日 (金)

ほっちゃんが週刊新潮に!

通勤電車でほけーっとしているとき、
オレの目は「堀江由衣」という文字をキャッチした。

なんだ?

週刊新潮の中吊り広告にほっちゃんが載っている!

帰りに立ち読みしてみた。
「隠蔽捜査」というタイトルの特集記事のひとつで、
他は政界・芸能界の裏ネタや暴露記事。
いやな予感がしつつも、ほっちゃんの記事を読んでみた。

拍子抜けするくらい真っ当な記事でした。

その人気っぷりを紹介・分析する内容で、
このての記事にありがちな偏見もなく、
とても好意的なものでしたよ。

「喉を痛めないようにいつもマスクをしている」という
ルックスだけじゃないプロ意識についての記載も
なかなか好感度が高い。

掲載されている写真もかわいいし、
週刊新潮読者おやじのハートを鷲掴み!か?

それにしても
これのいったいどこが「隠蔽捜査」?

ファンなら知っているオープン情報ばかりだし、
他の記事と明らかにトーンが違う。
ちょっと無理があるような気もしますが。

週刊新潮の読者層にとって、
アイドル声優は未知の領域なので、
そういう意味で「裏ネタ」ということなのか?

それとも、アルバム発売に向けて
新たなファン層を獲得しようとする
スタチャのPR戦略なのか?

案外、編集者かライターがほっちゃんファンで
半ば無理やり記事にしてしまったのだったりして。

<だそく>
このての雑誌は、名前の後に年齢が入りますが、
さすがに「堀江由衣(17)」じゃなかったですね。

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2008年1月 5日 (土)

キサラギ

自殺したD級アイドル如月ミキ。
その一周忌に、ファンサイトの常連5人が
追悼オフ会を開く。
そこで明らかになる真相。

映画「キサラギ」は観損ねていたので、
帰省の機内でノベライズ版を読んだのです。

やべえ。うるっときた。
コメディタッチのミステリーだと思って油断してた。
飛行機の中でいい大人が泣いていたら不気味だよ。

アイドルに本気でハマったことがある人なら、
この泣ける気持ちはわかってもらえることでしょう。

映画も観たくなったのでレンタルショップに行ってみると
1/9よりレンタル開始でした。
残念。来週のお楽しみだ。


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2007年11月20日 (火)

超都市伝説スペシャル/あすかあきお

徳間書店から「5次元文庫」なるものが
創刊されていました。
平積みになっているタイトルをみると、
超常現象・疑似科学・精神世界・陰謀論の類。

大手出版社が出しているからマトモな本だろう
なんて思ったら大間違い。
徳間書店はこの手の本が多いんですよ。

その中で、特に笑えそうなこの本を買ってみた。
なにしろ表紙が「河童の写真!」ですから。

中の写真を見てみる。

岩陰からチラ見している河童。(カワイイ)
水中から頭を出している河童の群れ。(脱力)
違和感のありまくる墜落したUFO。(苦笑)
作り物臭いツチノコ。(苦笑)
木登りするグレイ。(大爆笑)
簀巻きにされたグレイ。(大大爆笑)

面白すぎる!

文章は・・・うーん・・・イヤなカンジ。
断定するけど根拠や信憑性がないという、
この手の本の典型でイラッとするのです。
さらに、それを軽薄な文体で書いていて
自画自賛が多いのにもイライラ。

「そんなの関係ねえ」とか
「ちょっと、ちょっとちょっと」とか
「どんだけ~」といった流行ギャグを
ちりばめているのもイラッとさせる要因。

オビとあとがきで、
都市伝説の本がヒットしている関暁夫のことを
「自分のスタイルのパクリだ」とか書いてますが、
このタイトルの付け方からして、
「あんたが便乗じゃん!」とツッコミたくなります。
内容はぜんぜん都市伝説じゃないしな。

そもそも都市伝説とは「事実じゃないことが、
あたかも事実であるかのように語り継がれて
世の中に広まること」でしょ。

ということは、
「この本に書いてあることは事実じゃない」と
自分で認めたことになると思うのだけど?


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2007年11月16日 (金)

床下仙人・天下り酒場/原宏一

自宅の床下にホームレスが住み着いていたら...
社長を派遣する人材派遣会社があったら...
他人の歯を磨くことが商売にならないか...

というようなユニークな発想を小説に仕上げる原宏一。
最初は「そんなわけあるかい」と思うのだけれど、
どことなくのんびりムードの文体で展開されると
妙なリアリティを感じてしまう。
「もしかしたら現実にアリかも」とか思ってしまう。

「床下仙人」を読んだのは数ヶ月前。
書店の手書きPOPに
「これを面白いと思わなかったら
小説を読むのはやめたほうがいい」
といった挑戦的なキャッチがあった。
「ほほう、ずいぶんと大きく出たね。」
と斜に構えつつ読んでみたら
すんませんホントに面白いですコレ。

文庫新刊「天下り酒場」の解説は
なんと町田の書店の店員さん。
「床下仙人」はこの人が気に入って書店に並べ、
重版未定だったのを交渉して重版してもらい、
全国的なヒットに結びついたのだそうだ。

いいですね。こういう「好き」と「仕事」が密着している人。
RCサクセションの「シングルマン再発運動」を思い出しました。


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2007年10月 3日 (水)

下山事件の本×2冊

「下山事件 最後の証言/柴田哲孝」。
最近文庫化されていて、興味が湧いたので
読んでみたら、不謹慎だけど...

面白い!

政治家・警察・裏組織・GHQ・財界・共産主義者などの
思惑が複雑に絡み合い、さらに偽証やニセ情報、
偽装工作が飛び交って、何が正しくて何が嘘なのか...
謎だらけでぞくぞくする。
もっと早く興味を持てばよかった。

この本でちょっと触れられていた別の本
「下山事件/森達也」も読んでみた。
「葬られた夏 追跡下山事件/諸永裕司」も
書店で見つけたら読んでみようと思う。

というのは、この3冊、実は元ネタがほぼ同じ。

(1)柴田氏の亡くなった祖父が、下山事件に
 関与していたらしいと判明した。
   ↓
(2)柴田氏はライターであるが自分で書く気にはなれず、
 映像化を企画したところ、森氏を紹介された。
   ↓
(3)森氏は調査を進める過程を撮影していたが
 諸般の事情で中断してしまった。
   ↓
(4)森氏と共同で調査を進めていた諸永氏が
 勝手に本にしてしまった。
   ↓
(5)森氏も同じネタをベースに本を書いた。
   ↓
(6)柴田氏は2人の本に不満を覚えたので
 結局自分でも書くことになった。

このような複雑な経緯を経て、同じネタから
異なる3冊ができあがったという珍しいケース。

柴田氏の作は、密度が非常に濃くて全体像がよくわかる。
そのかわり、記憶と情報を整理するのがなかなか大変。

森氏の作は、下山事件のドキュメンタリーというよりは
下山事件を調べる森達也のドキュメンタリー。
ちょっと独特の風味に仕上がっているのは面白いが
後半の失速っぷりには肩透かしを食らう。

そんなわけで、どちらを薦めるかというと柴田氏の方。
とはいえ、どちらも真犯人はほのめかす程度で、
断定できないし、確かめる術もないところがもどかしい。

推理小説のように「犯人はおまえだ!」とはいかず、
そこがまたぞくぞくするところではあるのだけれど。


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2007年9月 4日 (火)

嶽本野ばら逮捕!

マリファナか。
作家生命が絶たれるほどの罪でもなかろう。
イメージの範囲内でもあるし。

罪をきっちり償って復活してほしいと思う。
特異な才能の持ち主なので、
こんなことで消えてしまうのは勿体無い。

でも、麻薬で逮捕された場合、芸能界なら
わりとすんなり復帰できるのだろうけど、
文壇ってのはどうなのかな?

復帰の際は、うるさいじじい共が
攻撃してくるかもしれないけど
負けるな野ばら。

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2007年8月22日 (水)

痛快!心理学 入門編/和田秀樹

朝青龍が解離性障害だそうで。

奇しくも、ここ数日間オレが読んでいた本は
「痛快!心理学 入門編」。
副題は「なぜ僕らの心は壊れてしまうのか」。

人はいつ心の病に冒されるかわからない。
予備知識を持っておくことは必要であろう。

などと構える必要はありません。
この本はわかりやすい。読みやすい。
そしてとても面白い。
学問はエンターテインメントだなあ。


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2007年8月 8日 (水)

反社会学講座/パオロ・マッツァーノ(7/29)

「人は話を聴くとき、相手の見た目や表情・仕草に大きく影響される。
話の内容は7%しか影響を与えていない。つまり、言葉よりも
非言語コミュニケーションの方が重要なのである。」

営業セミナーやビジネス書でよく使われる理論ですね。
以前会社で受講したセミナーでも使われていました。
でもこれ、「ホントかいな?」と疑問を持っていたのです。
そのとおりだったら人間社会はもっと混乱しているはず。

と思っていたら、やっぱりこれは間違いなのだそうで、
誤った解釈が広まって定着してしまったらしい。
(興味のある人はこちら → wikipedia
映画館でのサブリミナル実験と似たようなもんですな。

他にも、
「少年の凶悪犯罪が増えている」
「昔の日本人は勤勉だった」
「フリーターが増えるのは問題だ」...
そんな、世間一般的によく言われることに対して、
客観的データや情報を駆使してツッコミまくる本書。
面白い!

仕事柄、アンケートやデータを集計・分析することが多く、
とり方や見方で結果が大きく変わってしまうことを
日々実感しているので、こういう本はとても楽しい。

あ、文章はお笑い系なので面白く読めますよ。
(ほぼ同内容がネットでも読めます。)


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日本人はなぜシュートを打たないのか?(7/21)

昨日のサッカー・アジアカップでの
高原選手のシュートは鳥肌モノでした。
「決定力不足」といわれていた日本のサッカーですが、
近頃はFWが決めることが多くていいですね。

さて、そんなタイミングで、今日書店で見つけた本。
「日本人はなぜシュートを打たないのか?/湯浅健二」

日本人は、責任が一人に集中するような行動に
二の足を踏む傾向が強く、リスクを背負うことを
避けようとする。ゆえに、確実性の高いときにしか
シュートを打たない傾向がある とのこと。

これはサッカーの戦術に関する本なのだけれど、
日本人論になっているのが面白い。

昨日の高原選手は、ゴールに背を向けた状態から
振り向きながら敵をかわしてのシュート。
確実にバックパスという選択肢もあったのではないかと思うが、
あえてシュートに行くところが日本人離れしているといえる。
海外のチームでプレーした賜物でしょうか。

この本では他に「クリエイティブなムダ走り」の重要性も語っています。
ボールを持っていないときの動きこそが重要ということで、
そう考えると、テレビ中継のカメラアングルには不満があります。
特にサイド攻撃のときは、もう少し引いて全体を写してくれないと
センターがどうなっているのかがわからないんですよね。


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